ABOUT

OUR VISIONCultivating Food,
Culture, Art & Society都市を耕す

Mandala

地域で出たコーヒーかすからキノコを栽培・料理をし、廃菌床を地域の土へと還す。
KINOKO SOCIAL CLUBは、東京・清澄白河という都市の中心で、小さく循環するローカル・フード・サプライチェーンを描くことから活動を始めていきます。

気候変動、人口減少、私たちは今、大きく揺れ動く時代を生きています。
なにか大きな混乱が生じたとき、生きる根源である食糧と切り離された都市はとても脆弱で、私たちの多くがこれを1人で乗り越えるだけの力を持ち合わせてはいません。
私たちが必要だと感じているのは、都市のフードシステムをこの時代、この状況に適応した形へとつくり替えていくこと。そして来るべき世代へ、リアリティのある持続可能なシステムとして繋いでいくことです。

使える土地も少なく忙しい都市生活においても、「生産から再生まで」を担うローカル・フード・サプライチェーンを描くことのできる食べものとはなにか。
私たちは、技術パートナーである富士種菌との出合いから、キノコにある可能性を見出しました。キノコの菌床栽培は、安定生産のために生まれたフード・エンジニアリング(フードシステムに、工学・科学・数学の原理を応用すること)です。これを工場などの専門領域だけではなく、都市の限られた空間や室内でも食糧生産を可能にする民主的なシステムに組み替えること。そこに、誰もが入手できるローテク機材やオープンソースとなった技術を用いることも、私たちの興味を掻き立てました。

また、キノコの可能性とは、私たちがよく知るおいしさだけではありません。バイオレメディエーション(環境浄化)から、建材や梱包材など、石油由来の素材の代替となる生分解性素材としての可能性、医療への応用。私たちのキノコへの関心も食だけにとどまらず、ここからさらに拓かれていくことでしょう。

食べることは、生きること。
そして、生きることのすべては、身体と技術と精神がともなう創造的な営みであると、私たちは考えます。アグリカルチャーから、アート、クラフト、エンジニアリング、アーキテクチャ、エコロジーに至るまでを、他領域ではない一つの営みとして捉え、同じ地平に編み直していく。クロスカルチュラルなクラブ活動を通じて都市を耕していくその先に、未来の都市生活のあるべき姿を見つけていきます。